ほうれん草は栄養価が高く、短期間で収穫できる人気野菜です。
ただし、放っておくと葉が硬くなったり、トウ立ち(花芽が出ること)してしまい、長く収穫できないことも多いです。
この記事では、ほうれん草を長く収穫するための管理方法と収穫の工夫を詳しく解説します。
ほうれん草の栽培の基本
- 発芽適温:15〜20℃
- 生育適温:15〜20℃(冷涼な気候を好む)
- 収穫までの日数:早生品種なら30日、中生〜晩生は40〜50日程度
➡ 成長が早いため、管理次第で長期間収穫を楽しむことができます。
※まき時期は地域によって異なります。寒冷地では春まき、暖地では秋まきが最適です。
ほうれん草を長く収穫するための管理ポイント
① 株間を確保し、間引きを徹底
- 発芽後に間引きを怠ると、株同士が競合して生育不良になります。
- 本葉2枚で1回目(株間3〜4cm)、本葉4〜5枚で2回目(株間6〜8cm)。
- 最終的に株間10cm程度が理想。
➡ 風通しと日当たりを確保することで、病害虫予防にもつながります。
② 追肥で生育をサポート
- 肥料切れは収穫期間の短縮につながります。
- 1回目の間引き後に追肥し、その後2週間おきに少量追加。
- チッ素を適度に補給することで、葉の成長が持続します。
③ 水やりの工夫
- 水不足 → 葉が硬くなる
- 水過多 → 根腐れ・病気の原因
➡ 「土が乾いたらたっぷり」が基本。過湿を避け、朝に水やりを行うのがベストです。
④ トウ立ちを防ぐ
- 春先や高温期にはトウ立ちが発生しやすい。
- 品種選びで「晩抽性(トウ立ちが遅い品種)」を選ぶと安心。
- 温度が安定する秋まき栽培が長期収穫向き。
⑤ 株元を守る
- 株元が泥はねや雑草で覆われると病気の原因になります。
- 敷きワラやマルチを活用して清潔に保つ。
収穫を長く楽しむ工夫
① 若どり収穫を取り入れる
- 草丈15cm程度で外葉から少しずつ収穫すると、中心部が育ち続ける。
- まとめて株ごと収穫せず、外葉どり収穫を行うと収穫期間を延ばせる。
② 株ごと収穫との併用
- 外葉どりで長期収穫を楽しみつつ、一部は株ごと収穫。
- 栽培スペースを効率よく使える方法です。
③ ずらし播きで収穫リレー
- 1回にまとめて播くのではなく、1〜2週間ごとに小分けで播く。
- 常に収穫適期の株を確保でき、長期収穫が可能に。
よくある失敗と改善策
失敗①:葉が硬くなり美味しくない
- 原因:収穫遅れ、水不足
- 改善策:適期収穫、安定した水管理
失敗②:すぐにトウ立ちする
- 原因:高温や日長の影響
- 改善策:晩抽性品種を選び、秋まきを中心にする
失敗③:連作障害で生育不良
- 原因:同じ場所に繰り返し栽培
- 改善策:輪作を徹底し、2〜3年は同じ場所で作らない
まとめ
ほうれん草を長く収穫するためには、
- 株間を広くとり、間引きを徹底
- 定期的な追肥で肥料切れを防ぐ
- 水やりは「乾いたらたっぷり」
- 晩抽性品種を選び、秋まき中心にする
- 外葉どり収穫やずらし播きを活用
これらを実践すれば、家庭菜園でも柔らかく美味しいほうれん草を長期間楽しめます。
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